白鯨の健康日記 筆者:吉國友和  update:2010.2.3 
           

入浴後、体温の変化は眠気を招く


その1:冬の浴室、実は危険?!
その2:湯上りの立ちくらみ
その3:寝つきを良くする方法


体温の低下で眠気を催す
のぼせ・ほてりで寝つけない・・・そんなときには、温かいミルクやハーブティーでリラックス

体温は午前中に最も高くなり、午後から次第に下がります。夕方に入浴をすると、体温は一時的に上昇、しばらく経ってから入浴前の体温にまで低下します。

体温の一時的な上昇というのがポイントです。入浴後、体温が急激に低下する際に、人間は強い眠気を催します(※)。寝付きの悪い人は、この時を逃さずに布団・ベッドに入るようにしてください。個人差がありますが、入浴後30分ぐらいが目安です。


※ 諸説あると思いますが、私が即座に思いつくのは次の2つのセオリーです。
① 上昇した体温を下げるために副交感神経が活発に働く → 副交感神経は睡眠そのものをつかさどる作用もあるため眠気を催す
② 入浴時に温度刺激によって交感神経が刺激される → 体の筋肉の硬直など、体は緊張状態となる → 入浴後、緊張状態が急に解けることで体はリラックスし、睡眠に適した状態となる


(ふと思ったこと)
昔読んだ畑正憲さん(ムツゴロウさん)の幼少期を描かれた漫画を思い出しました。生まれた時から人間に育てられたクマの「どんべ」は寒くなってもすぐには冬眠しようとせず、エサを与えるのをやめてみたところ、本能で自ら藁(ワラ)を敷きつめるなどの準備をして冬眠したとか。冬はエサがなくなる(空腹)という必然性があって、初めて冬眠をすることにつながるということでした。人間も、寝る前に間食・夜食をするのは避けたほうが良質の睡眠につながるんだろうなと・・・。


ハーブティー・ホットミルクのススメ

きっちりとした医学的な根拠(証明)のされたデータはないのですが、ホットミルクやカモミールを代表とする一部のハーブには気持ちの高ぶりを抑えてリラックスした状態を促すと言われています。寝付きの悪いという方は、しばらくカフェインを抜いたハーブティーなどを試してみてはいかがでしょうか。

こうしたことが習慣として身につくと、行為(この場合は「ミルクを飲むこと」)を終えたという安心感から睡眠につながることが実際にあります。眠るのおまじない、一種の儀式という風に考えるとご理解いただけるかもしれませんね。


こちらも参考に・・・
冷え症と低体温、似て非なる「冷え」対策


1 / 2 / 3
前のページ                    次のページ