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足湯(フットバス)は家庭で行うことのできる冷え症の対策の1つです
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熱は筋肉で産生されます。どんなに鍛えても手先や足先は筋肉(の量)はわずかですので、あらゆる人が冷え症になる可能性があります。特に足先の冷え症を感じたことのある人、かなり多いと思います。
こうした足先の温度は、主に流れてくる血液の温度によって維持されています。温かい血液の流れは指先の血管にまで届きますが、もともと足先の血管は細いうえ、足の裏にかいた汗(1日にコップ1杯分とも)が乾燥するときに熱を奪ってしまいます。主な冷え症の原因をまとめると次の3つです。
- 熱を産生する筋肉が少ない
- 足の裏にかいた汗が乾燥するときに熱を奪われる(気化熱)
- 血液の流れが悪い
また、男性も冷え症と無縁ではありません。糖尿病や閉塞性動脈硬化症のように、病的に血液の流れが悪くなるために、冷え症になることがあります。運動不足にならないようにしましょう。
心臓は全身に血液を送り出す、ポンプの機能をしています。これに対して、足はその中を流れる血液の量が多く、運動によって全身の血行を改善させることなどから「第二の心臓」と呼ばれます。足を流れる血液の量を増やすためには運動が第一、適度な歩行(ウォーキング)が冷え症の対策につながります。
また、足先に流れる血液の温度を維持するためには、次のような方法があります。寝るときの対策については次の項目でも解説します。
- レッグウオーマーを使って、ふくらはぎを冷やさない
- 5本指ソックスで汗をしっかり吸収させる
- 寝るときには(普通の)靴下をはかない
- 寝るときに冷え症が辛いようなら湯たんぽを使う
ふくらはぎを流れる太い血管は足先へと流れています。まずはふくらはぎを冷やさないこと、また5本指ソックスや吸水性の高い素材の靴下で、足の指の間の汗を速やかに吸収させてください
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靴下を履いたまま寝ていますという人、多いのでは? 冷え症を悪化させる原因になっているかもしれません
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寒くて眠れないから靴下を履いて寝る、ということがあります。実は寝るときに靴下を履くのは良くありません。靴下のゴムの締め付けによって、血液の流れを悪くして、冷え症を悪化させてしまうことがあるからです。あまりにも辛いという時には、ゴムの緩い大き目の靴下を使うか、昔ながらの湯たんぽがお勧めです。寝ているときに電気アンカを使うのは、意外と温度調節が難しいようです。
最後に外出するときの注意点です。外出時にはマフラーを着用して、首の太い血管を冷やさないようにしましょう。顔や首周りはもともと外気にさらされていますから、寒いという感覚に慣れてしまっているかもしれませんが、顔の皮膚からも体温は放散されてしまいます。しっかりと保温してください。
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