しゃっくりを止めるには
頻脈性不整脈? |
頻脈(ひんみゃく)は、「脈の数が多い」という意味です。ここで用いた頻脈性不整脈という言葉は、脈が多くなる不整脈全般を指しています。正式な病名ではなく、脈が多くなるタイプの不整脈の総称です。
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前ページの内容のうち、以下の3つは医療機関での治療とし
ても行われることがあります。
- ひとさし指の先端を両方の耳に入れて30秒間待ち、その後いきなり指を抜く(耳の穴を塞ぐ)
- 目を閉じて、眼球を圧迫する:眼球圧迫法「Aschner(アシュナー)法」
- 首のつけ根(必ず左右どちらか一方)を圧迫する:頚動脈洞圧迫法
このうち、後の2つに関しては、頻脈性不整脈の治療にも用いられることがあります。眼球を傷つけることや、脈拍の異常な低下、あるいは脳血流の低下につながる危険性もありますので、一般の家庭で行うことは控えたほうが無難です。
この他、医療機関での治療として、向精神作用のあるクロルプロマジン、原因が消化管機能障害であれば、メトクロプロミドなどの注射薬を用いることもあります(しゃっくりに適応のある医薬品:クロルプロマジン製剤、柿蒂湯、呉茱萸湯(ごしゅゆとう))。
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柿のヘタには「ヘミセルロース」というシャックリを止めるのに有効とされる成分が含まれています
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効能に「しゃっくり」という、柿のヘタから作られる漢方薬があります。柿蒂湯(シテイトウ)という名前の漢方薬です。絶対に効果があるという訳でもありませんが、作ろうと思えば簡単に作ることができます。ある意味では、民間療法に近いものかもしれません。
- 柿のヘタを数枚用意する(漢方薬局で販売されています。家庭の柿を使う場合には、熟して落ちた柿のヘタを使ってください。)
- 香辛料のグローブ(丁子)1~2グラム、生しょうが5グラムを加えて200mlの水で煮込む
- 煮詰めて半分ぐらいになったら、表面のカスを茶漉し(ちゃこし)で取り除いたら完成
柿蒂湯は「胃の冷え」にも有効とされています。材料を準備するまでに時間がかかりますので、出来上がったころにはしゃっくりが止まっているかもしれません・・・(汗)。薬局で買ったほうが早いかも。
なお、この他のレシピとして、シテイ10~20gを水600~1000mlで煎じ、沸騰してから更に10分間加熱して、ろ過した液を2時間ごとに100mlずつ服用する、というものもあります。
ところで、しゃっくりはなぜ起きるのでしょうか?
「横隔膜が痙攣するから」とも言われていますが……?
次のページでは、しゃっくりのメカニズムに迫ります。
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