室内の熱中症の対策
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午前10時ごろ、午後2時から3時ごろに熱中症になる人が多いようです。外出にはご注意を
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炎天下の外出時はもちろん、建物の中にいても脱水症や熱中症を起こすことがあります。帽子をかぶれば、あるいは水をしっかり飲んでいたとしても、絶対に予防できるというものではありませんので、夏には最も気をつけたい病気・状態の1つです。
熱中症になりやすい要因として、次のような条件があります。
- 気温(室温)が高い、特に前日より急に暑くなったとき
- 水分不足
- 湿気が高い(風通しが悪い)
- 乳幼児・高齢者
- 睡眠不足
高温環境下では、体内で生産された熱を放散するために汗の量が増えてきますが、汗の産生が追いつかず、体内に熱を溜め込んでしまうようになった状態が熱中症です。初期には発汗による脱水のため、口渇感、脈拍の増加、血圧の上昇などが現れます。
体重当たりの水分喪失量
(カッコ内は体重減少率)
重症度 |
乳幼児 |
成人 |
軽症 |
50 ml/kg
(5~10%) |
30 ml/kg |
中等症 |
100 ml/kg
(10~15%) |
60 ml/kg |
重症 |
150 ml/kg
(15%以上) |
90 ml/kg |
脱水の影響は、特に乳幼児に大きく現れます(合併症などによっては、上記の重症度がより重篤になることもあります)
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人間の体は、体重の約60~70%が水分で構成されています。水分は体の大部分を占める成分というだけではなく、生命を維持するための、各種の生体反応(体内における生命維持機能)の場となっているということにも大きな意義があります。
裏を返せば、わずかな水分含有量の変化が、生命にとって重大な影響を及ぼす危険性もはらんでいるということです。
次のページでは、脱水症・熱中症の基本的な対策についてご説明します。
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